建築雑観

日々の建築観、旅路のフォト、事務所のお知らせなど
スキップフロアー
                       記 2008. 9. 22
現在計画中の住宅。

敷地の前後で高低差をともなう。
1階前面を駐車スペースとしたスキップフロアーのプランを提案した。スキップフロアーは各階間の動線距離が短く、階の連続性に特徴がでる。

1階の寝室および2階のLDKの途中階である中2階に水廻りを設置し、アクセスを容易にした。

北側斜線制限の厳しい第一種低層地域であるが、駐車スペースの階高をおさえ、床をスキップさせることにより3層の住宅が実現した。
  • 建物外観
    建物外観
  • 駐車スペースの上部に水廻りを配置
    駐車スペースの上部に水廻りを配置
  • 玄関ホールの吹き抜け
    玄関ホールの吹き抜け
  • スキップの様子
    スキップの様子

Louver
                       記 2008. 6. 20
プライバシーを確保しながら風や光を取り入れるのに「ルーバー」が使われる。直射日光を和らげ室内にソフトな光を導くと同時に雨の侵入を抑える。

上の写真2枚は、掃出し窓の外側に設置した可動式ルーバーの様子。寝室正面に学校の校舎が位置する。

下の写真は熱帯の国での事例。
左下はマレーシアの建築家ケン・ヤン氏の作品「Roof Roof House」である。ルーバーが屋根のシルエットを形成し、設計コンセプトがストレートに表現されている。マレーシアの強烈な日差しをダブルルーフが和らげてくれる。

右下はシンガポールで偶然出くわしたスポーツセンター。外壁が4方とも全てアルミパネルのルーバーで覆われており、大胆かつ繊細なデザイン。中に入ると心地良い風が建物内を通り抜けていった。

「日射」、「光」、「雨」、「風」、沖縄における建築のキーワードをうまくコントーロールしたい。
  • Open condition
    Open condition
  • Close condition
    Close condition
  • 時間とともに動く光と影
    時間とともに動く光と影
  • 外壁自体がルーバーなのだ
    外壁自体がルーバーなのだ

城塞の村 バオマタルオ
                       記 2008. 3. 20
インドネシア、スマトラ島の西側に浮かぶ島、ニアス島。

500もの石段を上ってようやく城塞の集落「バオマタルオ」にたどり着く。石を敷き詰められた中央の道に沿って住居が長屋のように配置されている。その中でもひときわ目立つ大きな建物が部族長の”宮殿”だ。

中央の柱がV字に組まれているのは単なる意匠的なものなのか、それとも水平力に対する構造適な配慮なのであろうか。

広場には2メートルほどの高さの石が置かれている。これはむかし敵の村を囲む石垣を飛び越す練習用の石。飛び越すことができれば一人前の男とみなされる。助走をつけ手前の石を踏み台にするのだが、跳び越す時手を使ってはいけない。かなりの跳躍力が必要だ。 (撮影:具志)
  • 典型的な住宅の様子
    典型的な住宅の様子
  • 正面からの様子
    正面からの様子
  • 部族長の住宅
    部族長の住宅
  • 難易度Eクラス!!!
    難易度Eクラス!!!

Happy New Year 2008 
                       記 2008. 1. 4
新年おめでとうございます。

新しい年を迎え、気持ちも新たにガンバりましょう!!

三角地の住宅
                       記 2007. 8. 27
狭小な三角地に計画された住宅。

建物は敷地の形状に対応しながら全体のシルエットが完成していく訳であるが、矩形で無い場合はそれが建物の特徴として独自の表情を作り出す。




ヨーロッパの集落@
                       記 2007. 3. 16
チステルニーノ

イタリアには世界的に有名な観光地が数多く存在し、年間何千万人という観光客が訪れているが、南イタリアのチステルニーノという小さな町は日本ではあまり知られていない。

無人の駅を降り緩やかな坂道を登って行くとその美しい町がある。そこには今まで体験したことのない純白の世界があった。漆喰で塗り固められた白壁の住宅が狭い路地をはさんで建っている。くねくねした路地では白い背景も手伝ってまるで迷路のようだ。ほとんどの住宅に設置されている外階段が左右いろいろな方向に伸びてさらに方向感覚を狂わせる。

ヒューマンスケールとはまさにこのような空間をいうのだろう。隣人の息づかいまで聞こえてきそうな原寸大の生活空間である。 (撮影:具志)

仕上げ材
                       記 2007. 2. 15
建物が完成して10年も経つと床、壁、天井の仕上げ材が色あせたり表面が傷んだりしてきた、と感じ始めるはずである。全てのものは時が経つと古くなり元の姿を変えていく。

建物に使われる既製品の仕上げ材。初めは非常に綺麗であるが時間が経つとそうでなくなる。

しかし自然素材はちょっと違う。既製品のような綺麗さはないが、時が経つにつれてアジがでてくる。古くはなるが綺麗でなくなった、とは感じないはずである。なぜなら初めから既製品のような作られた綺麗さを持たないからである。ここがミソだ。

築50年ともなればボロボロの建物にここでは「アジェ」となるが、ヨーロッパでは「アジがでてるなあ」、とこうくる訳だ。出来ることなら自然素材を使いたい。古さをその素材の魅力として姿を変えていくのである。

リフォーム  後
                       記 2006. 11. 22
先日完成したリフォームの紹介

リフォーム 後:

部屋を仕切っていた収納を撤去し、居間、ダイニング、キッチンをオープンに。風と光が空間全体に広がる。

コンクリートの外階段を鉄骨造として新たに設置し、玄関ポーチまわりの空間にゆとりができた。玄関にはコーナーガラスを取り入れ室内に明かりを取込んだ。

洗面室と浴室の間の壁を撤去し、ガラスの壁とドアとした。洗面室に窓を設置、浴室には坪庭を望む出窓を新しく取付け、水廻りの空間全体に明るさとのびやかさが実現された。

リフォーム前の写真は前回のコラムに掲載

リフォーム  前
                       記 2006. 11. 22
先日完成したリフォームの紹介

リフォーム 前:

間取りは、風の抜けない田の字型プラン。
居間、畳間、ダイニングキッチンがそれぞれ造付けの収納で区分けされている。

玄関は狭く、また、外部のポーチには2階へアクセスのためのコンクリート製階段がスペースを占領し、玄関まわりは暗く狭小な空間になっている。

洗面室は内部に簡易間仕切り壁で仕切ったトイレが設置され、非常に使いづらいスペースである。また、この洗面室には直接外気を取入れる窓がない。

リフォーム後の写真は次回のコラムに掲載

事務所移転のお知らせ
                       記 2006. 11. 1
事務所を天久新都心に移転しました。近くへお越しの際は遊びにきてください。

木陰
                       記 2006. 8. 23
東南アジアの街を歩いていると街路樹が多いことに気がつく。 バンコクのような大都会でも歩道にはかならず樹が植えられていて、日中の暑さの中、人々は街路樹の木陰をうまく渡り歩く。

沖縄の都市部の歩道がかなり整備されてきた。道幅も広くなり、舗装面はカラフルなタイルや石が貼られている。

でも何か足りない。

木陰がないのである。

沖縄の真夏の直射日光は東南アジアのそれに匹敵するのであるが、街中の樹木の量とそれがつくりだす木陰が絶対的に少ない。

それが樹木管理のわずらわしさのためだけであれば再考の余地はある。

※写真はバンコク(左上)とシンガポール
               (撮影 具志)
  • 樹木のアーケード!
    樹木のアーケード!
  • 緑の下でくつろぐ
    緑の下でくつろぐ
  • 歩道橋にも緑が
    歩道橋にも緑が
  • アスファルトだらけのスペースよりも
    アスファルトだらけのスペースよりも

家族とは
                      記 2006. 8. 4
最近見つけた本

住宅を建てる人のためのハウツーものは数多くあるが、この本は筆者が実際に土地探しから、設計事務所との打合わせ、施工現場を観察して学んだ事などの経験談が書かれている。その中で、建築に携わっている側からの言葉ではなく、施主側の立場からの「家作りとは何か」ということが鋭い視点で語られている。

内容の一部を紹介:

「私はテレビを居間からどけなければ、日本の家族は戻ってこないと考えている。目の前に出された食事よりも、テレビから流れるタレントが作った料理の話題が食卓にのぼる。・・・・・それでも、テレビのない食事は考えられないという人もいるだろう。困ったらワインを飲もう。スーパーで売っている1300円程度のワインでいい・・・・」

なぜワインか?

家作りを通して「家族とは何か」というテーマに多く触れており、「住宅は商品ではないから、住宅は買うものではない」という内容で締めくくられている。

私としてもかなり共感するものがあった。
  • タイトル「建てどき」
    タイトル「建てどき」

建築作品展
                       記 2006. 7. 25
建築士会首里支部の主催で、建築作品展および建築無料相談会が開催されます。

日時:7月29日(土)13:00〜17:00
    7月30日(日)10:00〜17:00

場所:首里公民館 1階ロビー


アーキズムも模型、パネル、作品集を展示します。

♪♪♪♪♪
                       記 2006. 7. 13
中古 CD / レコードショップの紹介。

「fermate : フェルマータ」

三越デパート手前の路地、コムディー(旧マキシー)へ向かう道の途中にあります。昨年11月にオープンしました。

内装は全てオーナーとアーキズムの手作り。
インテリアは濃い木の色を基調とし、柱に塗られた漆喰の白が内部の空間を引きしめる。
カウンターもお手製で、正面に張ったブリキの波板がレトロなお店の雰囲気をひき立ててる。

往年の名曲から話題のあの曲まで、格安のCD,レコードがそろっていて、特に民謡の新譜は豊富です。(オーナーより)

近くへお越しの際はぜひどうぞ♪♪
  • 入り口より全景
    入り口より全景
  • 視聴コーナー
    視聴コーナー
  • 手作りカウンター  なつかしい感じが・・・
    手作りカウンター  なつかしい感じが・・・
  • ファサード
    ファサード

トアル話し
                       記 2006. 6. 30
トアルコ・トラジャといえばコーヒーのことであるが、これはインドネシア、トラジャ族の村で生産されているから。 このトラジャ族の住居は舟の形をしており、非常に興味深い。そうそう、トラジャコーヒーの缶や袋にトレードマークとして書かれているあれですよ。

屋根の先端を大きく反らせて空へ向かう様子は、彼らの部族に対する誇りのようなものを感じる。この舟形住居が幾つも並ぶ様は壮観である。

屋根は竹を縦半分に割り、幾層にも重ねて構成。ちょうど竹の凹の部分が雨樋の役目をして、水が住居内へ入るのを防いでいる。雨の多い熱帯雨林地方の知恵である。

この村の葬儀場にニョキニョキと建っている石柱と、岩に穴をあけて造った岩墓もついでに紹介。(撮影 具志)

  • へさきを並べた船!
    へさきを並べた船!
  • 水牛がシンボル
    水牛がシンボル
  • 高いもので5m
    高いもので5m
  • 多くの岩墓に出会う
    多くの岩墓に出会う

世界にひとつ
                       記 2006. 6. 14
手作り感覚のアイテムには暖かさを感じる。

我々の周囲には大量生産された二次製品があふれている。住宅の建設でも当然多くの二次製品が使われるのであるが、一部に手作り感のあるものを取り入れたい。

写真は 左上:かーみで作った照明器具。 右上:タイルの代わりに小石をはめ込んだ玄関ポーチ。 左下:陶器焼物のトイレ換気扇フード。 右下:施主が焼ちむんの里で見つけたお皿を利用。

お施主さんのアイディアが入るとなおいいし、製作に加わってもらうとベストだ。

メーカーのどんな良い商品よりもアジのあるものが出来ること請け合い。
  • 奥にもかーみのスポットが
    奥にもかーみのスポットが
  • 皆で作業したよ
    皆で作業したよ
  • 金城有美子氏に制作を依頼 換気扇フード
    金城有美子氏に制作を依頼 換気扇フード
  • 好みの皿でできます
    好みの皿でできます

ローマ パンテオン
                        記 2006. 6. 5
AC125年に再築されたローマ神の神殿。

高さ43メートルの円堂頂上部には採光のための天窓があけられている。

内部に入ってまず目にするのが、薄暗い天井から開口を通して入ってくる力強い光だ。光は床に円形のシルエットを落とし、神秘的な空間を感じずにはいられない。

なんとこの聖堂にはコンクリートが使われている。
ローマ帝国が地中海沿岸の地方から学びとったコンクリートの技術が取り入れられているそうだ。

1900年前のこと、である。

荘厳な姿とその建築技術をまじかに見て、イタリア全土を支配し更にはギリシャ、アフリカ北部までを征服したローマ帝国の力を改めて知る。(撮影 具志)
  • パンテオンの雄姿
    パンテオンの雄姿
  • 光の入口直径9m
    光の入口直径9m
  • 光による神秘的空間
    光による神秘的空間
  • 祭祀に出会う
    祭祀に出会う

模型にてスタディー中
                       記 2006. 5. 27

現在進行中のリフォームのプロジェクトである。
購入の中古建売住宅を全面リフォームしたいというご依頼。

要望の一部:

玄関→暗い玄関を明るく
    外部階段をスタイリッシュに!

浴室→狭い浴室を広く、明るく
    浴槽から坪庭を眺め、ゆっくりお湯につかりたい!


ただ今、模型にてスタディー中。
  • 狭い玄関ポーチを →
    狭い玄関ポーチを →
  • のびやかな空間へ
    のびやかな空間へ
  • 坪庭のある浴室
    坪庭のある浴室
  • 坪庭外観
    坪庭外観

半屋外空間のユ・ウ・ワ・ク
                       記 2006. 5. 18
店の商品が歩道にまで並べられているとつい立ち止まって眺めてしまう。そのうち他の商品に誘われて知らず知らずのうちに店の中へ・・・。

客が物を購入する際の心理は「自由に物を選びたい(眺めたい)」である。やたらと後ろからついてくるサービス精神旺盛の店員はまったくの逆効果。いやですよねえ。まあこれは、おいといて。

国際通りは補助事業により、店のオーニング(簡易型庇)を歩道に3メートルまでせり出して延ばすことができる。商品の一部はオーニング下の歩道にも出され、歩行者の購買欲を誘う。オーニング内の空間も実は店の一部になっているのだ。ここにも半屋外空間が存在する。

歩道に並べられた商品は、「自由に」または「気楽に」商品を品定めできるので、歩きながらつい立ち止まってしまうのである。

点字ブロックを妨げるようなことは絶対にしてはいけないが、歩道の一部を店先として使うのは商店街の通りにはいくらか必要であろう。空き店舗が目立つ商店街の活性化につながるヒントにはならないだろうか。

写真は、ある共同展での「浦添パイプライン通りをより活性化させる」ための提案模型とパネルである。歩道にオーニングを延ばして、半屋外空間のバザールをつくる案であるが、国際通りよりも以前の提案だ。
  • 歩道に半屋外空間
    歩道に半屋外空間
  • バザールを歩く
    バザールを歩く

ここどこ?
                       記 2006. 3. 13
東南アジアの田舎を旅していると「んん、これははるか昔の沖縄の風景ではないか」というような場面に出くわすことがよくある。

トタンと茅葺屋根の家の前で子供達が遊んでいる。傍らには家畜の豚や鶏が子供達の周りをうろつきまわっているが、何の違和感も与えない。

写真はフィリピン北方のバナウェイ村での一コマである。
洗濯物が家の前に無造作に干され、他人の視線なんかなんのその。むき出しの水道管や地面を掘っただけの排水溝には少々閉口するが、隣地間の境界線も、そこに建つ柵も無い、そんなお隣同士の関係があった古き良き時代なんて我々はもうすっかり忘れてしまっている。(撮影 具志)
  • 黒豚も沖縄っぽい?
    黒豚も沖縄っぽい?
  • お手製の自転車だよ
    お手製の自転車だよ

「建築雑観」の初回にあたり
                       記 2006. 1. 10
このページには日ごろから見たり思ったりしていることやアーキズムからのお知らせ/ご案内を載せます。ときどきのぞいてみてください。

写真は元日の富士山の写真。雲一つないすばらしい朝でした。(撮影 具志)
  • 元日の富士山→
    元日の富士山→
  • そのうち太陽が・・・
    そのうち太陽が・・・